スポーツ界では、大舞台やここぞの場面に強い選手を「持ってる」と表現することがある。今の巨人では…。川上氏に並んだ原監督のメモリアル勝利の日に自身初の1試合3発を放った坂本、開幕戦で球団6000勝を飾った菅野がまさにそう。プロ野球の令和アーチ、令和初勝利もこの2人だった。

若手で言えば、高卒2年目の戸郷翔征投手(20)はメモリアルな日に好投する。プロ初登板初先発は、昨年9月21日のDeNA戦(横浜)。5回途中2失点と好投し、チームは延長10回の末にリーグ優勝を決めた。初勝利は6日後のDeNA戦。阿部の引退記念試合に5番手で登板し、4回無失点に抑えた。

その運命的な巡り合わせは、今季も継続される。11日のヤクルト戦(東京ドーム)では、先発で6回1失点の好投。自身に白星はつかなかったが、チームは同点の8回に坂本が決勝ソロを放ち、川上氏を超える通算1067勝目を原監督にプレゼントした。

広島森下とハイレベルな新人王争いを繰り広げる。17日時点で森下は11試合(71回2/3)に先発し、6勝2敗、75奪三振、防御率2・39。戸郷は11試合(64回2/3)に先発し、7勝3敗、72奪三振、防御率2・37で、勝ち星、防御率でリードする。

戸郷 新人王は今シーズン意識しながら入っている。そのライバルとなる森下さんは同じように勝っている。僕も負けじと。

対する森下も、戸郷へのライバル心をはっきりと言葉にする。森下は大分、戸郷は宮崎出身。ともに九州で生まれ育った若武者2人が、タイトル争いを熱くする。【久保賢吾】

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