観客の上限を1万9000人に引き上げた本拠地初戦で、巨人が優勝マジックを31とした。

今季最多1万7193人の前での勝利に、原辰徳監督(62)は「球場に入ってもらえると、グラウンド全体が華やかになりますね。待っていた光景でした」と感謝。拍手や手拍子がこれまで以上に鳴り響く環境に「当たり前のように感じていたものが非常に、やはりありがたい。選手もそうだと思います」と続けた。

打線は毎回安打で19安打9得点。「大振りすることなくジャストミートを心がけた。(広島九里は)動くボールがいいピッチャーですから、いいバッティングをしてくれたと思います。若い人たちも元気良く戦ってくれています」と評価。

プロ初勝利を目指した直江は、4点リードの5回に1死一、二塁とピンチを招いた場面で降板させた。球数はプロ入り後最多の85球。指揮官は「四球、死球ということで、1つの勝利を挙げるのがどれだけ難しいか。私自身も思いましたし、彼もそれを思ってまた精進してマウンドに上がるということでいいと思います」と言った。降板直後のベンチでは隣に呼び寄せて声を掛けた。「もうちょっとだ、もうちょっとだと。勝利を挙げるというのは簡単なことではないというのが分かればですね、生きている教本というという部分で、いい経験を彼はしたと思います」と次回以降の登板に期待した。