阪神横山雄哉投手(26)が、約3年半ぶりの1軍マウンドに帰ってきた。

9月30日に支配下復帰した左腕は、4点ビハインドの9回に登板。先頭の増田大に四球を与えると、若林に直球を捉えられ、左翼スタンドギリギリに運ばれる2ランを浴びた。その後は吉川尚を左飛に斬り、石川に左前打されたが、小林と岡本を真っすぐで連続の中飛に抑えた。最速140キロ。1回2安打2失点のホロ苦い結果になったが、しっかり復活の1歩を記した。

「懐かしさがありましたし、緊張感もありますが、やってやろうという気持ちです」。甲子園に足を踏み入れ、決意を新たにしていた。1軍戦は17年4月23日巨人戦(東京ドーム)以来。甲子園に限れば16年5月18日中日戦以来だった。

試合前、矢野監督にあいさつに行くと熱い言葉をもらったという。「まずはここまでお世話になった方々に感謝の気持ちというもの込めて投げるように。結果はあとからついてくるものだから、まずはそういった気持ちを持ってやりなさい」。14年ドラフト1位で入団も、18年に左肩の手術を受けて19年に育成契約。苦しい時期を支えてくれた人たちに、再起した姿を届けたい。「そういった気持ちを、マウンドで表現できればと思います」。背番号は入団当初の15から91へ。感謝を胸に、再スタートを切った。【磯綾乃】