ロッテに最大の試練が訪れた。4日午後に受診したPCR検査の結果、主力野手を含む複数選手が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことが5日、分かった。

今日6日に球団から正式発表される予定。4日には岩下大輝投手(24)ら2人が陽性判定を受けて療養に入っている。今週末には首位ソフトバンク、来週頭には3位楽天との直接対決を控える。悲願の逆転優勝へ、千葉ロッテマリーンズの総合力が試される時が来た。

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今季最大の試練が訪れた。4日に1軍全選手、首脳陣、スタッフが受けたPCR検査の結果、5日夜までに新たに新型コロナウイルスの「陽性」判定が出た。主力野手を含む複数選手が陽性判定を受け、療養に入るとみられる。

午後に届く検査結果に備え、チームは5日朝から対応に追われた。河合代表取締役社長オーナー代行、松本球団本部長、原田同副本部長ら球団幹部も早々にZOZOマリン入りし、日没後まで長時間にわたっての協議が行われた。管轄の保健所との最終協議が6日午前に行われ、その上での正式発表となる見込みだ。

ロッテはコロナ対策にいち早く取りかかった。国内での感染拡大前、2月の石垣島キャンプでも毎朝の体温測定を全選手、関係者に義務づけた。以降、毎日2度の検温と報告、行動記録の報告などを徹底。PCR検査も毎月実施してきた。球場敷地内での動線はしっかり分け、感染リスク回避に努めた。長年にわたり積極的に行ってきたファンサービスもすでに8カ月近く、自粛している。

4日、5日と2日続けて球場の消毒が行われた。5日には2軍全関係者のPCR検査も行われた。5日中の正式決定はなかったが、6日からのオリックス3連戦は実施する方向で進めているもようだ。若きエース候補の種市と主砲レアードが早々に今季絶望に。主力にケガも多い中、ここまで全員野球で首位ソフトバンクと2ゲーム差の2位。大健闘といえる状況での試練となった。

悲願の逆転優勝へ、残り28試合は1つ1つの重みが増す。主力離脱が正式に決まれば苦しい展開は必至だが、そのたびに救世主が現れ続けたのが今季のロッテでもある。今週末から首位ソフトバンク、3位楽天との直接対決が続く。最大の危機に一丸となり、立ち向かう。掲げるチームスローガン「突ッパ!」の真価が問われる時が来た。