スタメン落ちした広島大盛穂外野手が、代打で本拠地初本塁打となる2号ソロを放った。代打出場した同点の7回。阪神2番手桑原のスライダーを捉えて右中間席に運んだ。二塁ベース手前では力強く握った右手拳を突き上げた。

試合前まで今季50試合に出場した意地があった。サブマリンの阪神青柳に対し、投手九里、主砲鈴木誠を除く野手7人は左打者を並べた。新人宇草や2年目林というプロ初先発の若手が名を連ねる中、大盛は8試合ぶりのベンチスタートとなった。巡ってきた打席で「積極的に打ちにいきました」と悔しさをぶつけた。 公称体重71キロもパンチ力はある。2軍で1本塁打に終わった昨年オフ、広島選手が多く通う広島市内のジムで筋力強化。今季は試合の合間にも食事を取るなど体重維持につとめる。今月2本目の本塁打と、定評のあった確実性に長打の魅力も加わりつつある。

プロ初先発の宇草もプロ初安打を記録した。若手も加わる外野手争いに、この日コンディション不良から実戦復帰した西川も「危機感はありますよ。戻って頑張らないといけない」と危機感を口にした。若手の台頭でチーム内競争が激しくなれば、チーム力も上がっていくに違いない。