阪神西勇輝投手(29)が3年連続7度目となる10勝目を挙げた。雨に打たれながらも8回5安打無失点、121球の熱投。阪神に移籍後2年連続2桁勝利は80年小林繁以来、4人目の偉業だ。

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矢野燿大監督の一問一答

-甲子園に帰ってきて連敗ストップ

中盤以降いい攻撃ができましたし、西(勇)が、いいリズムをつくってくれたのが大きいと思います。

-西勇は(移籍加入後)2年連続2桁勝利

本当に頼もしいです。いつも西らしく声もかけながらチームを盛り上げてくれるので。ピッチング自体もそうですし、そういう姿勢もチームのお手本となっています。

-梅野、大山が2打点ずつ

悠輔(大山)は状態もいいですし、ランナー置いてかえすとか、きょうはホームランは出ませんでしたけど、非常にいいタイムリーが出てますし。本当に状態が上がってきてるので、3割30本をしっかり目標にできると思います。リュウ(梅野)はちょっと当たりが止まって、出てなかったんですけど、このホームラン、ヒットで波に乗っていってもらいたいですね。

-井上が甲子園初打席でプロ初安打初打点

こうやってたくさんのファンのみなさんの前で1本出たのは、あいつ自身もこれからまた頑張ろうという気持ちになりますし。打球もいい打球だった。いいツーベースだったと思います。

-西勇はどの試合も自分らしく。頼もしい部分は

もちろんね、そう簡単じゃないし。いいピッチャーだから抑えて当たり前と思われる。もちろん、そのレベルまで来ていると思うけど、嫌な展開だからね。その中で抑えていく。ダブルプレーを取りたいところではゴロを打たせたり。思うようにはなかなかできない、それを体現できる。結果だけじゃなくてチームを引っ張るという意識を持ってくれている。チームが連敗で苦しい中で、西というのはそういう部分でも力になってくれている。

-長いイニングを投げてくれる

三振を取るところは取るし、打たせるところは打たせるというね。球数も少なくいけるところは長く投げられる秘訣(ひけつ)だと思う。もちろん四球も少ないしね。

-大山は打撃の幅が広がっている

逆方向にヒットがね。今日もそうやけど。センターも含めてね。去年まではあまり少なかったしね。秋のキャンプでもそういう話はしていたんだけど。やっぱり3割を打つバッターって、自分の形で打って3割って、なかなか打てないと思うからね。幅広く、バットの面を使いながら、ポイントもね。ホームランを打つポイントもあれば、差し込まれても逆方向にヒットを打てるポイントも作らないといけないからね。だいぶ、できてきているからね。率も上がってきたし、ホームランの方向も変わってきてると思う。

-梅野とは昨日の打撃前に話していた。

春先にやってて、それがいい形になっている時期があったんだけど。俺も自分の経験からそうなんやけど、その時の自分に合うんだけど、やり過ぎちゃうの?って。今のリュウ(梅野)にしてはそれはやり過ぎなの。春先というか、開幕してちょっとしての時の意識とか体には合ってたんだけど、どんどんやり過ぎちゃうの。そういう話をしてちょっとポイントを伝えた。

-変化は見えたか。

今日だけじゃなしに何回も伝えているし、その都度伝えているから意識を持ってやろうとしているのは見えるし。それはすぐ結果につながったかは分からないけど、もちろん俺も気づいたことは言っていきたいし。あとは選手側がどうするか。

-井上は結果が出なかったがまず1本出た。

こういうことを言うと語弊もあるけど、期待しているわけではないんだよね、まだ。こっちとしては経験を積んでくれっていう。1軍の一番いいピッチャー、(中日)大野雄をどんなピッチャーか体で感じてこい。打てると思っては使ってない。嘉男(糸井)の膝のこともあるし、そういうところでは経験を積んで、そこからこのまま1軍にいるのか2軍にいるのか分からないけれど、目安ができる。今日ももちろん打ってくれたら最高だとは思っているけれど、打ってくれというよりは思い切って振ってきてくれたらいいと思っていかせている。でも、結果的に1本出るというのは、プロとしての新たな1歩、スタートを切れたので。ましてや甲子園で打てたのは本人もうれしいし、ファームで平田さんや北川ら2軍のコーチ、また高校の監督、お世話になった人に対しても喜んでもらえる1本になったと思う。もっともっとやることたくさんあるので。そのきっかけにしてくれたら。

-藤川はベンチ外だった

球児も万全の状態できているのかというとそうじゃないので、そういうところを様子見ながら、ベンチ入れたり外したりというのはこれからもあるし。そこはそういう話をしていきながら、今日みたいに外していくこともある。

-明日以降は

それはまた相談して。