阪神藤川球児投手(40)が今季限りでの現役引退表明後、2試合目の登板も無失点に抑えた。

雨が降る4点ビハインドの9回1死からマウンドへ。甲子園におなじみリンドバーグの登場曲が流れると、ひときわ大きな歓声が巻き起こった。8番上本を146キロ直球で空振り三振。代打松山に安打を許すも、1番長野を145キロ直球で中飛に仕留めた。雨中の熱投を演じ、マウンドを降りると歓声に応えながらベンチに戻った。

20日の同カードで約2カ月ぶりに復帰登板。中1日で足もとがぬかるむ悪条件だったが自慢の快速球を披露した。「ファンの方にも喜んでいただけたと思う。雨の中で自分にできることを精いっぱいやったし、チームのみんなのことを考えて、今の状況ではあそこは自分が出る場面なので当然かなと。クリアできてよかった」。来季の戦力構想外が判明した能見とは、試合前練習で笑顔のキャッチボール。試合ではマウンドで0封共演した。

「(登板を重ねて)上がってきてると思います。大きな変化もなく、この前より数段よかった」。今日23日からは闘志をたぎらせる首位巨人3連戦が待っている。「いい形で東京ドームで。どんな場面か分からないけど、勝負はしたいなと思いますね」。全力でぶつかる覚悟だ。【奥田隼人】