巨人育成6位の唐津商・坂本勇人捕手(18)が5日、佐賀・唐津市の同校で武田チーフスカウトから指名あいさつを受けた。「育成なので1日でも早く支配下登録されるように頑張りたい」と力を込めた。

2000安打まで残り3本に迫るキャプテン坂本と同姓同名。名前の由来はソフトバンクなどで活躍した寺原隼人。母方の曽祖父が勇さんだったため、漢字は「勇人」になった。「2000本も近くて、すごいのひと言だと思います。自分も負けないように頑張りたい。活力になる」。ドラフト指名後、キャプテン坂本は「一緒に頑張っていければいいですね」とし「登録名はどうなるんでしょうね」と笑っていたが、坂本は「自分はまだ育成選手でそういう願望はないので、1日でも早く支配下を目指したい」とまずは支配下を見据えた。同姓同名で一番得をしたことには「名前が一緒で覚えてもらえること」を挙げた。

177センチ、83キロと決して大柄ではないが、高校通算16本塁打が魅力の強肩強打の捕手。今夏の佐賀大会では13打数9安打1本塁打13打点と打ちまくった。「打てる捕手をイメージしていた。ホームランは狙っている方ではなくて、チームバッティングを心がけたい」。武田チーフスカウトは「まずは支配下を勝ち取って打てる捕手として大成してほしい」と期待した。

2軍の指揮を執る阿部2軍監督との対面を心待ちにし「キャッチャーの奥の深さだったり、そこら辺を教えてもらいたい。阿部監督のように打てる捕手を意識してやっていきたい」と話した。

東京は高校の修学旅行以来、2度目で「都会だなというイメージ。佐賀とは全然違う」と笑った。

◆坂本勇人(さかもと・はやと)2002年(平14)4月15日、唐津市生まれ。小学3年で浜友少年野球クラブで野球を始め、浜玉中では野球部に所属し、投手と捕手を務めた。唐津商では1年夏からベンチ入りし背番号5で内野手として出場。1年秋から正捕手。右投げ右打ち。二塁送球は1秒8。身長177センチ、体重83キロ。趣味は音楽鑑賞。

◆同姓同名選手 過去には71、72年西鉄の高橋明(投手と外野手)、82年阪神の佐藤文男(ともに投手)、86~89年日本ハムの田中幸雄(投手と内野手)の例があり、田中は190センチの投手が「オオユキ」、184センチの内野手は「コユキ」の愛称で呼ばれていた。