阪神矢野燿大監督は引退試合での“守護神球児”を明言した。一問一答は以下の通り。

-集大成の残り2試合にどう挑む

矢野監督 もう順位も決まっているし。まあ、うーん、(悩んでから)来季に向けてというのも、もちろんあるけど。

-監督のモットーである、最後まで諦めないという部分も

矢野監督 もちろん、そうなんだけど。まあ球児のこともあるというか。そこに集中というか、向かっていける環境をみんなが作ってくれたんで。そういうところでは、もちろん来季につなげる試合にしていく部分もあるし。でも、そうやって送り出すというか、そういう2試合でもあると思うんで。どっちかっていうと、そっち。(藤川が)また何か残していってくれるし、(後輩も)感じ取ってくれる。もちろんプロだから最後まで勝ちにこだわってやるし、必要な部分なんだけど。来季を(見据えて)、若い選手も使うし。その中で、感じ取る2試合にもなるのかなと思ってます。それも、みんなにとって生きてくるものにつながる2試合になるんじゃないかな。

-藤川をどのような形でマウンドへ。監督もずっと一緒にやってきた

矢野監督 まあ代わりのいないピッチャーっていうか、球児しかできないことをやってきたんでね。さっき言ったようにチームとしてしっかり送り出せる環境をつくってくれたっていうのが一番と、まあファンの人ももちろん最後に球児が投げるのを楽しみにしているし。球児自身もストレートを目いっぱい投げていくと思うんでね。ほんまは1回ツーアウトから使ったときに、最後こんな感じになるんかなっていうのを感じながら…その時もさみしさもあるし、なんかそんな感じで見てたから。まあ、いつかみんなね、ずっとプロ野球選手ではいられないんだから終わりは来るんだけど、まさか自分が監督をやっているときにそういうふうになるとは想像はしていなかったから。でも、みんながピッチャーやったら球児にあこがれるっていうのはあるピッチャーやし。そのピッチャーを受けていたのもオレの自慢やし。

-監督の立場だけでなくいろんな思い

矢野監督 もちろん、もちろん。だって球児がまだ芽が出ない時からいっしょにやっていたしさ。苦しんでいるときから一緒にというか、見てたし。(巨人の)後藤に東京ドームで同点っていうの打たれてっていうのはすごい印象に残っているし、オールスターでまっすぐしか投げへんっていう神宮で投げていたのも思い出すし。2008年か。タイロン・ウッズに。2008年じゃなかったっけ? 打たれて負けたっていうのもあったし、あれだけ抑えているのにそういうのも残ってんねん。不思議と。最強のJFKっていう。昨日かな? たまたま子どもの写真を子どもが見ていたらその時の写真が出てきてん。2005年の。自分でカメラを持っていったやつの写真が。

-監督のお子さんが映っている写真

矢野監督 いやいや違うねん。子どものやつに交じって2005年に自分でカメラを持っていって撮った写真が、そのパソコンの中に入ってんねん。そこにたぶんJFKに『一緒に撮ってくれよ』って言ってJFKと俺が一緒に撮った写真が。こんなんやったんやなって。

-たまたま

矢野監督 たまたま。子どもの写真を見るために。子どもが自分の子どもの時の写真を見るために見ていたんだけど。まあそこに映っていたりして、俺も若いし、球児も若いし。これから、まあいろんな伝説ってあると思うけど、バックスクリーン3連発もそうやけど、JFKって強烈な伝説として残っていく。その中の中心にいたのが球児だし。いろんなことがある。

-藤川の起用法

矢野監督 それはもう最後。最後で。

-自身の経験を踏まえ、引退試合前日の気持ちは

矢野監督 俺と球児は全然違うしさ。それは、だって俺は結局出てないしさ。出られるかどうかわからんかったしさ。球児はもうね、球児しかわからんけど、どうなんやろ、俺とは比較できない。

-勝利をつなぎたい

矢野監督 もちろん、そうなんやけど、そこだけ、別格なんじゃないの。その瞬間というか、あの音楽が流れて球児が出てきて、いま現状入れる中のファンの人が入って。涙流してくれる人もいて、最後の球児をどうしても見たいと言って、その当時のことを思い出しながら来る人もいて。その瞬間は別の空間で、俺らとしてはいい形で勝ってる場面とか緊張感のある場面とかになるかもしれないけど。そこは別格なんじゃないの。

-大山は上位を打つ

矢野監督 1番でいこうと思っているけど。

-3本差は厳しい中でチャレンジ

矢野監督 1番打つのはなかなかないし、1回でも回るチャンスがあるところでチャレンジしていければいい。