阪神は20日、12月1日付で藤原崇起オーナー(68=阪神電鉄会長)が球団社長を兼任することを発表した。オーナーの球団社長兼任は球団創設85年で初めてとなる。阪神藤原オーナーの一問一答は以下の通り。

 

-社長兼任までの経緯は

藤原オーナー 経済もこういう状況の中で今、各部門ともいろいろ必死にやっている。総合的に考えて、私がやるということが今の1番いいやり方かな、というところですね。

-抱負は

藤原オーナー 僕の抱負は、基本的にオーナーとしての抱負と変わりないですね。皆さんの期待されるような、チャンピオンフラッグでみんなでお祝いしようよ、ということの中でオーナーとしてやってきているんですけれど。今年も2位でチャンピオンフラッグには届いていない訳ですから。これから皆さんにもっとそういう風なことをお届けできるように。それが今度は現場へ行きますのでね。もっと具体的なところに入っていくという、そういう意味では私も緊張感が随分あります。

-社長兼任での役割

藤原オーナー 今から現場へ行って皆さんとお話しして、力を合わせるところはどこだという風なところを見極めながらやっていきたいと思ってます。私が思っているのと、近い現場のところへ入っていくのと、これが同じとは限らない訳ですから。そういうところを見ながらやっていきたいなと。ただ1人でやれる訳ではないので、やはり球団のスタッフ、チームの皆さんと力を合わせてということになると思います。

-社長兼任のメリットは

藤原オーナー オーナーというのは「全体の計画をこうやっていこうよ」と。それを具現化するのが球団であって、その中でみんなの同意を得て「じゃあやろう」と、こういうのが社長の仕事だと私は思うんですよね。ですからその辺についてメリットがあるとかデメリットがあるとかじゃない。それを具体的にみんなと一緒にやるというところの緊張感が今は随分ある。

-球団とはどういう携わり方をしていくのか

藤原オーナー まずは現場に行きます。現場でもいろんな会議がありますから。そういうことに参加しながら、私の疑問に思ったことを1つずつみんなに聞きながらスタートしていく。一生懸命みんなの話を聞くところからスタートしたいと思います。

-まずは聞くことが大事

藤原オーナー 私も現場育ち。現場ばかりやってきていますから、それ以外のノウハウがないんですよ。やっぱり現場の実態が分からないと判断できませんから。そういうところをみんなに一生懸命聞いて、自分の中で肌で感じて考えていきたい。

-監督との関わりも近くなる

藤原オーナー どうでしょうね。確かにそういうのは球団本部からいろいろ聞きながらにはなるんでしょうけどね。なかなか直接、矢野監督としゃべる回数が増えるかどうか、今のところは分かりません。

-先日のオーナー報告の際に社長兼任について話は

藤原オーナー していません。

-先日「補強費はご心配なく」と表現していた

藤原オーナー オーナーはそうなんです。社長になると、効率よく使ったかというのが出てくる。そういう考え方も含めて、みんなの意見、話を聞きながら、どういう風なことに振り向けていくか。これも大事になりますよね。そうじゃないと社長じゃない。

-オーナーと社長の兼務は例外的

藤原オーナー 今は考えていますけど、やっていく中で、という格好になるかもしれませんしね。松田さん(広島松田オーナー)もやっておられますけど、松田さんは随分と長いこといろんなことを熟知してやられているので、私なんかとは違う。それはこれから現場に入って考えていく話だと思います。

-球団事務所に足を運ぶことが増える

藤原オーナー 行かないと話はできませんからね。どれぐらいの回数で行けるかは別として、球団の方に行って話をいろいろ聞いて会議もして。ここにいて話をするのと、あちらに行って話をするのとでは多分違うので。

-新型コロナの影響で意思決定を早くする狙いもある

藤原オーナー そういうことも要請されるかもしれませんね。今のメンバーで当然やってもらって、十分やってもらっているが、これからどう状況が変化するのか、いい方向に行くのか、確かに分からないことがある。そういう意味でも、社長になることで緊張感が増しています。

-より優勝への気持ちが強くなる

藤原オーナー そのためにやっている人の真っただ中に入っていく訳ですから、そういうことになるでしょうね。それを肌身に感じて、いろんなことを一緒に考えていく、決定していく、実行していくということをやっていかないといけないでしょうね。