コロナ禍のシーズンを戦い抜いた巨人は、来春キャンプ前の合同自主トレを中止することを決めた。26日、日本シリーズで4連敗を喫した福岡から帰京。開幕が約3カ月遅れたことで、昨年より1カ月以上シーズン終了がずれ込んだ。原辰徳監督(62)は「休める、鍛える。強制、休養、この部分をうまく分けないとね。選手にとってやや時間が少ないという点では大変だと思うよ」と例年以上に体調管理を気遣っている。

毎年2月1日のキャンプインに向けて、選手たちは1月後半に宮崎入りし、合同自主トレを行ってきた。「今言えるのは、毎年自主トレ期間に1クールくらい早めに選手たちが行ってたでしょ。あれはなくそうかなと。そのスケジュールを長く使える」と方針を示した。疲れを取り、鍛え直す。その時間にできるだけ余裕を持たせたい考えだ。

25日の第4戦は、2番坂本、3番丸、4番岡本の打線を約3カ月ぶりに組んだ。「簡単に言うと1番、2番が機能しなかった。もちろん1番、2番だけじゃないけど、はね返すものが見せられなかった」と課題に挙げた。補強面では国内FA権を持つDeNA梶谷と井納の調査を進める方針。村田2軍野手総合コーチ、杉内2軍投手コーチを1軍に配置転換するなど、組織を活性化させる。

「いい経験もできただろうし痛い思いもしただろうし。全てを糧としないとね」。雪辱を期す来季に向け、日程面を含めた最善策を打っていく。【前田祐輔】