広島中田廉投手(30)が27日、広島市内の球団事務所で契約交渉に臨み、現状維持の2300万円でサインした。金額提示に中田は「満足です。来年ユニホームを着て野球をやれるチャンスをいただいた。あとは頑張るだけ。来年のスタートに向けていい準備をしたい」と力を込めた。

プロ12年目の今季は開幕1軍入りを逃したが、32試合に登板し、0勝1敗、4ホールド、防御率4・28だった。終盤は勝ちパターン入りし、中継ぎの中堅組として奮闘。今季については「本来なら投げるべき投手が調子が上がらない中で、使っていただいたと思っている。勝ち取ってはない」と振り返った。

17日には「右膝内側半月板損傷部分切除術」を受けた。3年前から違和感を感じていたといい、「痛みが増して、膝も曲がらない状態だったので、手術に踏み切りました」。リハビリでキャッチボールを行えるまで回復。「1カ月で治します」と意欲的だった。

オフのテーマは「筋肉は裏切らない」で、ウエートトレーニングに重点を置く。「全体的にフィジカルを鍛えてスキルを上げていかないといけない。どこというより投手として(必要な部位)。投手としての技術は全然“大きくならない”ですけど」と笑った。

来季の目標については「やっぱりセットアッパーですね。良い場面で投げられるように努力もしたい。チャレンジできるチャンスはもらえるので、良い場面で投げたい」。加えて一岡、今村、中崎ら同じ中堅組の名前を挙げ、「まだまだ老け込む年ではない。そういうところで頑張っていきたいと思います」と共闘を誓った。【古財稜明】(金額は推定)