オリックス中嶋聡監督(51)が27日、新コーチ陣への要望を明かした。内容は“教えないで”という異例のもので「(コーチ陣は)自分の色を出していこうという考えもあると思います。でも、まずは(選手を)見てからにしてほしい」と望んだ。

来年1月1日付で水本勝己1軍ヘッドコーチ(52)、梵英心1軍打撃コーチ(40)、入来祐作2軍投手コーチ(48)が就任する。長年の低迷に苦しむオリックスに対し、3人とも「選手の能力は高い。なんとか強くしたい」と熱い抱負で指導に臨もうとしている。中嶋監督は新スタッフの心意気を承知の上で、あえて“見るまでは教えないで”と希望を出した。

「見る前に言われると、そこまで考えて取り組んできたことが否定されたように感じて、考える力がストップしてしまう。せっかく取り組んできたことが、無になるので。選手たちが考えて、課題を克服して、力をつけて段階が上がったところで次のステップに進めるようにしてやってほしい」と、1ランク上がるための指導を熱望した。

チームは大阪市内で取り組んできた秋季練習を、この日で打ち上げた。収穫について、中嶋監督は「(練習の成果は)目に見えてすぐというのは難しいけど、1人1人が自分で課題を見つけられた」と語った。【堀まどか】