中日の福谷浩司投手(29)は9日、ナゴヤ球場で2度目の契約交渉に臨み、1100万円アップの年俸2900万円でサインした。「金額に関しては前回(交渉で)受け入れていたので変わっていません。(保留は)シンプルに考える時間が欲しかっただけでしたから」とスッキリした表情で話した。

福谷は今季、先発転向2年目で14試合に登板。8勝2敗、防御率2・64と安定した投球を続け、エースの大野雄に続く先発の柱に成長。「けがなく1年間投げ続けるという目標を達成できたことがうれしい」と振り返った。

前回交渉では「他のチームの契約更改の結果を含めて考えたい」との理由から保留。その際、先発投手へのサポート、チーム方針に対する評価、若手のモチベーションアップ策など査定方法について改革案も提示していた。交渉役の加藤球団代表は「こちらが真摯(しんし)に受け止めるべき内容もかなりあったので、それについては早急に対応するところはしたい」と福谷に伝えたという。

これに対して福谷は初体験の保留について「自分が思っていた以上にインパクトが大きく、あまりいいものではないと感じた。いい経験ができた」と前向きに捉え、若手のモチベーション策などについては「(この期間に)球団代表に何回か話をお聞きすることもできた。有意義な時間になった」と結んだ。(金額は推定)