ロッテの新入団選手発表会が9日、さいたま市内で行われた。

会見後、ZOZOマリンの名物場内アナウンス担当の谷保恵美さんが「最後に新人選手の皆様にご案内があります」といつもの名調子で話し始めた。

「皆さんの大好きなロッテのパイの実ですが、おいしさの秘訣(ひけつ)をご存じでしょうか? 実はパイ生地を64層にも重ね合わせて焼き上げられています。驚きましたか? 64層がおいしさの深みとサクサク感を作り上げているんですね。ぜひこれから皆さんの活躍で、千葉ロッテマリーンズをパイの実のように層の厚いチームにしていってください」

恒例のロッテ工場見学が今年は行われず、ファンの間でも話題の「パイの実64層」の伝統が途切れるかと危ぶまれていたが、無事に“研修”は行われた。

ドラフト1位の鈴木昭汰投手(22=法大)は「生産過程は残念ながら見学をすることができませんでしたが、パイの実が64層からなっていることを教えてもらい、とても驚きましたし感銘を受けました。今までは、ただおいしいとしか思っていませんでしたが、おいしいと世間まで評価されるようになるまでには深い過程があるのだと思いました。自分も夢に掲げている最多勝を達成できるように、まずは1つ1つ白星を重ねていきたいと思いました」と話していた。