西武高橋光成投手は複雑な表情を浮かべた。埼玉・所沢の球団事務所で契約交渉を行い、2700万円アップの年俸6700万円でサイン。「自分が高く見積もっていたというところはあったんで…」と、渋々更改の雰囲気を醸し出した。

今季の成績は8勝8敗。カード頭を託され、初めて規定投球回数に到達した自負もあっただけに「見返してやろうじゃないですけど、圧倒的な数字を出していきたい」と悔しさを来季へのモチベーションに変える。

後半戦にかけてマウンドでの存在感が飛躍的に増した。9月8日オリックス戦では9回先頭まで無安打投球を見せ、完封した。9月以降は11先発で5勝2敗、防御率2・28の安定感を誇った。来季は初の開幕投手への期待も大きい。「メットライフドームも新しくなりますし、最初に投げたい」と意欲を見せた。

オフは恒例のマリナーズ菊池雄星との自主トレから“卒業”し、沖縄・宮古島で160キロ右腕・平良らと球速アップを図る。「今は平均148。今年最速154が出たので、平均も154出せると自分は思っている。平良先生がいるので、スピードの出し方を知っている方なので弟子入りしたい」と、最後は気持ちを切り替え来季を見据えた。(金額は推定)【栗田成芳】