広島の野手のリーダーが鈴木誠なら、投手のリーダーは現在の投手陣で最高年俸の大瀬良大地投手(29)だ。2500万円減の1億5000万円でサイン。2年連続で開幕投手を務めた今季は右肘痛で途中離脱し、9月16日に右肘を手術。11試合で5勝4敗、防御率4・41に終わり「離脱してしまったので悔しさもありますし、申し訳なさも強い。チームとしても思うような成績ではなかったので、責任を感じています」と減俸を素直に受け入れた。

離脱後は後輩たちの奮闘に刺激を受けながらも、マウンドでの立ち居振る舞いや表情、グラウンドでの歩き方から心情を察して連絡したこともあった。「あるべき姿を見せていきたい。あまり口で言うことは得意ではないですけど、必要であればいろんなことを言う。優勝に向けて引っ張っていく存在でありたい」。戦列を離れたからこそ、見えたものもある。

後輩へのサポートを約束した一方、森下らに開幕投手を譲るつもりはない。「(リハビリ段階という)立場もありますが、2年連続で任せてもらった。しっかりその日に間に合うように準備して過ごしています」。右肘はブルペン投球できるまで回復し、来春はキャンプ初日からフルメニューに参加できる見込みだ。契約を更改し、3月26日の来季開幕戦に照準を合わせた。(金額は推定)