楽天岸孝之投手(36)が10日、仙台市内の球団事務所で契約交渉に臨み、5000万円減の2億5000万円プラス出来高で更改した。FAで加入した17年からの4年契約が終了し、新たに単年契約を結んだ。

今季はコロナ禍での調整遅れもあり、開幕ローテーションを外れた。1軍初登板となった7月4日ロッテ戦で今季初勝利。3戦登板後に登録を抹消され、約2カ月間、ファームで調整を重ねた。9月に再昇格すると同月20日ソフトバンク戦から7戦6勝と本領発揮。10月15日ロッテ戦では完封、渡辺直選手兼任打撃コーチの引退試合となった11月6日西武戦は完投勝利を挙げ、10、11月度の月間MVPも受賞した。通算では11試合に登板し7勝0敗、防御率3・21を記録した。

「本当に難しい1年でした。大変で難しかったですけど、その中でも結果を残した選手もいますし、そこに関しては何も言い訳もする気もないです」と今季を振り返り「全く仕事も何もせず終わらなくてよかったなと思います」と終盤の活躍に手応えを示した。

西武から加入時に結んだ4年契約が終了。4年間で75試合に登板し29勝19敗、防御率2・96を記録。「1年目も最低2桁というところができませんでしたし、2年目は個人的にはいい数字を残しましたけどチームとしては最下位。3、4年目は何にも貢献できずに終わってしまったので、こんな成績じゃ天国にいる星野さんに怒られてしまうなという気持ちです」と移籍時に獲得に尽力した星野仙一氏への思いを口にした。

来季へ「我慢強く!!」と色紙へしたためた。「うまくいくことばかりじゃないので。どんな時も我慢強く、何事にも取り組んでいきたいなという思いです」と力を込めた。(金額は推定)