若鷹よ、かかってこい! ソフトバンク川島慶三内野手(37)が24日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸7000万円(金額は推定)でサイン。昨年オフに2年契約を結んでおり、来季が最終年となるチーム屈指のムードメーカーは「声出し」の重要性を説き、若手の奮起を促した。

今季の川島は主に左腕投手相手の先発や代打として59試合に出場。打率2割6分3厘、4本塁打に加え、3割6分9厘の高出塁率をマーク。プレー面以外にも、若手を引っ張るなど貢献度が高かった。「優勝することが目標でしたし、若い子が成績を残すためにどういう環境を与えられるか、というのも仕事のひとつ」。栗原や周東が先発定着して勝ち取ったリーグV、日本一を満足そうに振り返った。

一方で、同学年の松田とともに盛り上げ役を担った自負がある。「ぼくらを超えるのは無理ですよ、声では。かかってこいという感じ。栗原? 人気あるけど、まだまだ。周東? 足は速いけど、まだまだです」とあえて厳しく指摘した。

常勝軍団として、個人の成績よりチームの勝利のためにひとつになることが重要。打てないとき、ミスをしたときにいかに落ち込まずに声を出せるか。「そこを植え付けていかないと。ぼくらの役割ではない。松田はレギュラーでそれをやっていますから」。チームの未来のために、ベテランが声を上げた。【山本大地】

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川島は松田とともにチームの盛り上げ役を務める。キャンプでのシートノックでは1球ごとに大きな声を響かせ選手たちを鼓舞。ノッカー本多コーチとの掛け合いも絶妙だ。試合前の円陣では松田が声出しする選手を指名し、隣で川島がツッコミ役となる。この様子は球団SNSなどでも動画で公開されている。また、試合中にはミスした若手に寄り添って声をかける姿もよく見られる。