東北6県の小学生で構成される楽天ジュニア(Jr)が、西武Jrを5回コールドの11-4で撃破し、今大会初勝利を飾った。前日29日は日本ハムJrに0-1で完封負けを喫したが、この日は打線が奮起し大量得点を挙げた。

初回、無死一、三塁の好機で3番・扇大和外野手(宮城・柳生小6年)が左犠飛を放ち先制。2回に逆転を許したが、続く3回1死三塁の好機で、打席には再び扇が入る。期待のスラッガーは「1打席目にギリギリのところで捕られたので、2打席目は絶対に打ってやるという気持ちだった」と豪快にフルスイング。外野に設置されたネットを越え、試合をひっくり返す2点本塁打を放った。

扇の一打で打線は奮起した。直後に5番・小山翔大(岩手・種市小6年)が自身初の右方向への2点本塁打を放つと「もっと得点を取りたかった。三振でもいいから思いっきり振ろう思った」と、この回計6得点を挙げて勝負を決めた。

チームは毎日1000本のスイングを課し、土日に行われる合宿では主にマシン打撃で感覚を養って、この大会に挑んできた。大広翔治監督(38)は「自分たちの攻撃がうまくやれた」と納得の表情だった。【相沢孔志】