日本ハムのドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)が8日、他の新人6選手とともに千葉・鎌ケ谷の球団施設内で、NPB新人選手研修会にオンラインで出席した。

球団OBで侍ジャパン投手コーチを務める建山義紀氏(45=日刊スポーツ評論家)の講義を一番の印象に挙げ、セルフコントロールの大切さを再確認。栗山監督らが見守る中で、9日からいよいよ新人合同自主トレがスタートする。

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伊藤の表情が引き締まっていた。オンラインで実施されたNPB新人研修会に、講師として登場した侍ジャパン建山投手コーチの金言が胸に響いた。「自分でコントロール出来る部分とそうでない部分、そのメリハリというか、自分でそこを見つけ出すというのは、気持ちを維持していく上で大事なことだとおっしゃっていた」。印象に残ったのはセルフコントロールの部分だった。

プロになり、今まで以上に自分自身を律することが重要になる。「味方がエラーしてしまった時に自分まで崩れるのではなくて、自分ではやれることはやった、というふうに気持ちを切り替えていくことがこれからは大事なんだなと思った」と大切さを再確認。画面越しだったが、貴重な時間を過ごした。

研修会では「SNSの使用モラルと危険性について」という講義も受講。昨年、ユーチューブチャンネルを開設し、練習法などを何度も紹介してきたが、「まず自分自身のやるべきことをしっかりやっていきたいというのがある。そういう余裕と自分の地位が出来ればやっていきたい」と、今後しばらくはSNSの利用を自主規制するつもりだ。

9日から、いよいよ新人合同自主トレがスタートする。この日、スカウト会議で鎌ケ谷を訪れた栗山監督は「どんな体の状態なのか。特に明日が重要になる」と口にした。1年目から即戦力として期待される右腕。これまでの調整の成果をみせられれば、監督が示唆するキャンプ1軍スタートもぐっと近づく。

伊藤は「ここに向けてしっかり準備もしてきた。キャンプまであと1カ月あると思うのか、少ない時間の中でどうしていくのか、というのをここから考えていく必要がある。そこは間違えないようにやっていきたい」。胸を高鳴らせながら第1歩を踏み出す。【山崎純一】