ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21=近大)ら阪神の新人選手が8日、オンラインで実施されたNPB新人研修会に参加した。佐藤輝は球団を通じてオンライン取材に応じた。「すべてにおいて、今後に役立つことを学ぶことができたので良かった」。特に、講師を務めた侍ジャパン建山義紀投手コーチ(45)から説かれたイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の「超一流ルーティン」に感銘を受けた。

建山コーチはメジャー時代にイチロー氏とキャンプを過ごし、球場入りからトレーニング、グラウンドでのウオーミングアップまで毎日同じ時間帯でこなす姿に超一流を感じたという。「そういったルーティンが、イチローさんの礎になったと聞いています」。イチロー氏が語った「小さなことの積み重ねが唯一、大きなものを生み出すものだ」という考えも伝えた。

佐藤輝は幼少期から憧れとするレジェンドの流儀を伝え聞き、「成功するには、そういうことが必要なのだと分かりました。毎日同じというのはなかなかできなかった。取り入れていきたいと思います」と、深くうなずいた。

この日は新たな楽しみも増えた。入団会見で対戦したい投手に挙げていた菅野の巨人残留が発表された。「ホームランを打ちたい」と会見時はイメージを描いていたが、メジャー挑戦を表明していたために対戦できるかは不透明だった。今季、実現可能となり、「全てがハイレベルな選手。対戦したら打てるように。いい投手から打てば(ファンも)余計に喜んでもらえると思うので、頑張ります」と力を込めた。

9日からは新人合同自主トレもスタートする。「プレーでは、バッティングを一番アピールしていきたい」。菅野をも打ち砕くような、“超イチ流”を目指していく。【奥田隼人】