首都大学野球の東海大の新監督にOBで日本生命の監督も務めた井尻陽久(いじり・はるひさ)氏が就任することが分かった。

同部は、昨年10月に部員による大麻使用の疑いが浮上し無期限活動停止に。12月18日の日本学生野球協会審査室会議で、部員2人による大麻使用により1月16日までの3カ月、対外試合禁止処分を受けていた。無期限活動停止も2月1日に解除され、井尻氏はこの日より指導にあたる。

井尻氏は東海大相模時代、3年夏の甲子園でPL学園を破り初優勝。東海大でも首都大学野球でリーグ優勝を経験。日本生命に入社後は遊撃手として85年都市対抗野球初優勝に貢献し、日本生命の黄金期を築いた。その後、監督としても日本一に導き、96年アトランタ五輪では日本代表のコーチとして銀メダルを獲得した。

東海大は日本学生野球協会の処分を受け、安藤強前監督が12月下旬に引責辞任をし、後任が注目されていた。アマチュア野球界での経験豊富な井尻氏が監督に就任し、東海大はチームの立て直しを計る。

◆井尻陽久(いじり・はるひさ)1952年(昭27)6月19日生まれ、和歌山県出身。東海大相模、東海大を経て日本生命に入社。90年からは同チーム監督を務める。同社定年退職後、15年2月から日本野球連盟理事に就任。現在は全日本野球協会の評議員も務めている。