ソフトバンク今宮健太内野手(29)が、元主将で新任の小久保ヘッドコーチからキャプテンシーを継承する。11日、福岡県内での自主トレを公開。18年の内川を最後に主将不在が続く中、小久保ヘッドに「主将の心得を聞きたい」と弟子入りを志願した。ここ3年は故障もあって規定打席に届かず、けがをしない体作りもテーマ。心身ともたくましいチームリーダーを目指す。

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今宮がまずは精神面でのチーム貢献を誓った。福岡県内で7日から行っている自主トレを公開。雪がまだ残り、室内練習場で打撃、守備などで約3時間、汗を流した。30歳となる今季は自身のことはもちろん、チームを幅広く見る。小久保ヘッドがホークスに復帰することに「厳しさなど、いろんなことを経験して知っているので、話をたくさん聞いて、チームをまとめていければと思う」と口元を引き締めた。

プロ3年目の12年。126試合に出場し遊撃手のレギュラーをつかんだシーズンに小久保ヘッドは現役を引退した。「主将として背中でチームを引っ張ってきた先輩。今キャンプでは、主将の心得みたいなものを聞きたい」。チームの主将は内川(現ヤクルト)が15年から3年間務めたが、19年から不在が続く。今宮は中堅選手として引っ張る立場にあることは承知している。「いつまでも松田さんや川島さんに頼っていてはだめ。中堅が変わらないといけない。そうしないとホークスの伝統になりませんから。遊撃手はチームリーダー的なポジションでもある」。巨人、ソフトバンクで主将を務めた小久保ヘッドに「弟子入り」して、リーダーのあり方を学ぶつもりだ。

ここ3年は右肩、左ふくらはぎなどの故障で途中離脱した。昨年も43試合出場に終わり、打率2割6分8厘、6本塁打、22打点だった。今回の自主トレでは故障しない体作りがテーマで、昨年までより体幹メニューを増やし、食事制限などで体重を管理している。「とにかくけがなく1年やりたい。それができれば遊撃手としてのベストナイン、ゴールデングラブ賞も結果としてついてくると思っている」。自主トレでレギュラーを取り戻すための肉体を仕上げ、キャンプ中の「小久保塾」でキャプテンシーを習得する。三十路(みそじ)を迎える今宮が変身を遂げる。【浦田由紀夫】

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