イヌワシ、侍の大黒柱はぶれない。楽天浅村栄斗内野手(30)が15日、愛媛県内での自主トレを公開。同僚の内田、西武熊代、外崎、愛斗、中日石垣らとの合同トレで「万が一(コロナに)かかって、また野球界に広がっていくというのは絶対あってはいけない」と集団での食事、不要不急の外出を避けながら、例年通りのメニューで土台を築く。

宿敵への意識もぶれない。石井GM兼監督はじめ、チームは「打倒ソフトバンク」を掲げる。主砲も「ソフトバンク戦でどうやって自分が打っていくかは、楽天というチームにとっても大事」とパ・リーグ制覇へのコアに捉える。

今季で加入3年目。過去2年は王者ソフトバンクに対戦打率1割台と苦しむ。「去年は考えすぎた。いい投手を相手に考えすぎると、なかなか思ったようにバットが出てこない。ミスショットもかなりある」。昨季、2球目以内の打率が3割2分7厘に対し、3球目以降は2割6分5厘。ソフトバンク戦では2球目以内は2割5分、3球目以降は1割6分7厘に落ちた。「今年はどの球団に対してもシンプルに、素直に打席に立ちたい。秘策?ないですね」と持ち味の好球必打に徹する。

現役最多の6年連続全試合出場、2年連続、自身4度目の100打点。高い設定も「毎年目標にしているので」と微動だにしない。シーズンで数字を残し、コロナにうち勝つ。その先に東京五輪が見えてくる。「誰もが想像していなかった、コロナという問題が出てきた中での中止。自分がどうよりも全世界の問題。難しい。やりたい、出たいという気持ちは当然ある。結果を残して選ばれるように、そのつもりでしっかりやります」。人事を尽くして天命を待つ。【桑原幹久】