東京五輪へJUMP! 巨人坂本勇人内野手(32)が15日、国内の自主トレ先からオンラインで取材対応。かねて出場に意欲を見せている五輪に向け意気込んだ。若手選手を引き連れて行う練習では、昨年12月に日本ハム西川から教わったジャンプ系のトレーニングを導入。昨季2000安打を達成し、今年33歳を迎える15年目は、さらなる成長を目指している。

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坂本は体の軸を意識して真っすぐに跳びはねた。体は筋肉痛で、昨年12月に日本ハム西川から教わったトレーニングの効果を実感。「すごくしんどいですけど新しく取り入れながら。今まで使ってこなかったようなところが筋肉痛になったり、自分はやってきていないトレーニング」。ボックスジャンプや切り返しで、瞬発力を高める練習を繰り返した。

1年の延期を経ても変わらず目指しているものがある。東京五輪だ。国際大会の経験が豊富な中「僕の野球人生の中で、新しくできた目標の1つ。選ばれるために、しっかり結果を出すしかないと思っているので、今、ムチを打って頑張っています」。プロ15年目を迎えるにあたり取り入れた「ジャンプトレ」もそう。2000安打を達成した今でも、うまくなろうと愚直に練習に取り組む姿に妥協はない。

菅野の残留も自身を後押しする。信頼を寄せる絶対的エースについて「日本で一番の選手だと思うので、同じユニホームを着てまたプレーできるというのは喜びが大きい」。通算打率2割9分2厘に対し、菅野の先発時は3割3厘と自然と結果も出る。9年ぶりの日本一奪回だけではなく、共に五輪金メダル獲得へ-。互いに欠かせない存在だ。

東京五輪を前に、まずは開幕。昨季は9月以降は月間打率が3割超えだった一方で、7月は一時2割1分9厘まで沈んだ。開幕から納得のいく成績を引っ提げて五輪へ乗り込むために、悲鳴を上げても自分の体をいじめ抜くことをやめない。原監督は昨季主に3番に座った坂本を、再び2番に据える考えを示しているが「打順がどこかは関係ない。打ちまくりたい」。去年より今年。より高い目標を目指して跳びまくる。【久永壮真】

◆坂本と主要国際大会 出場27試合と経験豊富。初出場は13年3月2日のWBC1次ラウンドのブラジル戦(ヤフオクドーム)。3回無死に中前打を放ち、4打数1安打だった。3月10日の同2次ラウンドのオランダ戦(東京ドーム)では、7回1死満塁、主要国際大会1号となる左越え満塁本塁打を放った。

13年と15年のプレミア12こそ打率2割台だったが、17年WBCでは打率4割1分7厘、19年プレミア12では打率3割8厘。直近2大会では安定した成績を残している。出場27試合中3度の猛打賞を含む10度のマルチ安打を記録。守備は全て遊撃で出場している。