沖縄・本部町出身の楽天ドラフト4位、内間(うちま)拓馬投手(22)が、母校伝統の「亜大ツーシーム」を“うちまんちゅツーシーム”に改良した。

23日、仙台市内での新人合同自主トレ第4クール2日目で4度目のブルペン入り。初めて座った捕手へ20球を投じた。“うちまんちゅ-”をはじめ、スライダー、カットボール、カーブと持ち球を全て試した。「落ちも悪くなかった。感触はよかったんじゃないかなと思います」。1軍スタートの春季キャンプへ、得意球に手応えを得た。

大学2年春のリーグ戦の登板前日、当時投げていたフォークボールの落ちが悪く、同大の生田監督からDeNA山崎、広島九里ら先輩たちも学んだ基本形を教わった。「縫い目が2本だから空気抵抗で沈む、といったようなお話をいただいて、そこからみんなでアレンジしています。『落とせ』ということは言われていない。勝手に落ちるといったような感覚で教えていただいているので、人それぞれ速くて小さいツーシームを投げる人もいますし、DeNAの山崎さんのように大きく鋭く落ちるピッチャーもいますし、人それぞれになります」。

内間はフォークボールを投じる際の人さし指、中指の間隔を狭くし、直球を投げる感覚で腕を振った。すると、速く小さく落ちた。「回転数が落ちて、空気抵抗で落ちる。指先まで力を入れずに、第2関節で挟むことを意識しています」。試行錯誤の末につかんだ“うちまんちゅ-”の最速は134キロ。理想は同郷で同大の先輩、ソフトバンク東浜が操る140キロ台のシンカーだ。「右打者、左打者どちらでもゴロアウトをとっているので、ああいったボールが打者にとっては嫌なんじゃないかと思います」。この日ブルペンでボールを受けた横山徹也ブルペン捕手は「ツーシームは打者に食い込むような動きが特徴だが、どちらかというと落ちる変化の要素が大きい。フォークボールに近い変化をしていて、空振りが取れそうな変化をしている」と表現した。

最速150キロの即戦力右腕。「パ・リーグのバッターは振ってくるバッターが多いので、ストライクからボールになるような変化球やストライクゾーンでも芯を外すようなボールというのが大切になると思う。振りに来る中でも相手が嫌がるようなボールになるんじゃないかなと思います」と自己流の魔球を携えて、強打者へ立ち向かう。