ヤスアキよ、完全復活してからはい上がって来い。DeNAは25日、キャンプの1、2軍振り分けを発表。三浦大輔監督(47)はコーチの案を差し戻し、自らの判断で山崎康晃投手(28)をプロ7年目で初めて2軍スタートさせることに変更したと明かした。番長流の「劇薬」で、無期限で前守護神の再生に乗り出す。

三浦監督は今月中旬、山崎に直接会って2軍発進を伝えた。「真剣なまなざしで聞いていた。びっくりするような表情ではなかった」。投手コーチは1軍スタート案を提示し、自らの判断で変えたことも伝えた。「本人の今年に懸ける思いをこちらも感じた。(2軍の)嘉手納スタートだから気持ちが変わるわけでもなく、しっかり受け止めてくれていた」。現役時代、厚木で自主トレをともに行い、マネジメント事務所も同じ仲。信頼関係がある。

完全復活を願うからこその措置だ。「1度しっかりと状態を上げてきてもらいたい。去年味わった苦しみ、悔しさをもって、年が明けたからといってゼロからというわけでもなく。嘉手納でしっかり集中して状態を上げてほしい。まずはファームで自分のボールを取り戻してほしい」と降格理由を説明した。

山崎は昨季、40試合で走者を出さなかったのは6試合だけ。中継ぎに配置転換となっても1軍で登板を続け、10月にようやく2軍に降格した。それでも最後まで19年までの投球を取り戻せなかった。今年はプロ入り後、初めて元日から始動。故障や調整遅れはなく、16日には「(キャンプ)初日からブルペンに入るつもりで動いている」と話していた。【斎藤直樹】