オリックス中嶋聡監督(51)が31日、宮崎春季キャンプ前日の自主練習を「異例視察」した。当初は練習を見る予定はなかったが、清武SOKKENスタジアムに姿を見せた。

「ラオウ(杉本)が半袖短パンでやっていて、アホちゃうかと思った(笑い)。暖かく天気もよくて、みんな準備して来たんだなと感じた」

練習終了後は代表取材に応じ「今年、また蒸し返すように最下位という言葉はあまり使いたくない。そこ(の悔しさ)が原点。味わいたくない。どうやって脱却するのかを考えたら、何から変えるではなくて『全部』。打つ、守る、投げる、走る。その全てを強化したい」と話した。キーマンは「全員」とし「力を合わせないと勝てることはない。パ・リーグは本当に強い。全員が戦力として伸びてほしい」と一枚岩になることを臨んだ。

下克上を狙う一年に「厳しく、明るく。ここを見てほしい。このキャンプはスタートでもありますが、ケガなく厳しくやりたい。ケガはマイナスになるので、こちらで(練習など)見極めたい。妥協なきキャンプにしたい。キャンプの中でも競争。シーズンでも競争していかないと」と指令を飛ばした。

勝つために、まずは個々で考える。「厳しく、というのは個人練習のこと。チーム全体での猛練習って何なの? ポジションも違って、やることも違う。自分でどこまで追い込めるか。こちらから言うことでもないので、求めたい。全部が予定通りに行くとは思っていない。臨機応変に策を考えていきたい。あくまでも開幕を逆算して」。

計算違いも、前を向くしかない。2月1日はキャンプインだが、ディクソンとロメロの2選手が来日できていない。「しょうがない。こればかりは、どのチームも同じ。(ディクソンとロメロの)2人は(日本に)来られてないけど、ないものねだりをしてもね。いないと考えるしかない。何がベストなのか、常にアンテナを張ってやっていくしかない」。競争激化で、3・26の開幕を見据える。【真柴健】

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