広島鈴木誠也外野手が“新打法1号”をマークした。中日との練習試合の1回。先発清水のやや外寄りの真っすぐの軌道に合わせ、バットを右手で押し込んだ。打球は右翼方向へ上がると、風にも乗って右翼席芝生に着弾。オフから取り組んできた新打法での1発に、ダイヤモンド1周では思わず笑みがこぼれた。

より長くボールを見るための改良で、軸足に重心を残し、投球の軌道にバット軌道を合わせる。ティー打撃から右手1本でのインサイドアウトのスイングを繰り返し、左手は手首を返さずにそのままバットを抜く形を徹底する。打撃練習では好感覚も、対応力が求められる実戦ではまだ試運転段階。「もう少しいろいろとやらないといけないことはあるので、しっかりやっていきたいと思います」。実戦打席で得た感覚が血肉となる。

対外試合4打席目での21年初安打が本塁打。右方向へ伸びるアーチに成果がみえる。「少しずつ良くはなっていると思います。実戦に入れば、いろいろなところがいっぱい出てくる。いいところ悪いところがあると思うので、少しずつ詰めていって自分のものにしていきたい」。進化のための新打法は、着実に完成度を高めている。【前原淳】

▽広島朝山打撃コーチ「センター方向にしっかりラインを出していく中で、打撃練習でも逆方向への打球がすごく増えている。どちらかといったらプルヒッターなので、いい効果もあると思う」

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