巨人坂本勇人内野手(32)と楽天田中将大投手(32)の8年ぶりの対戦が20日、オープン戦(午後2時開始、東京ドーム)で実現する。

13年11月3日の日本シリーズ第7戦以来、2694日ぶり。

小学校時代は兵庫・伊丹の「昆陽里タイガース」のチームメートで、坂本は投手、田中将は捕手でバッテリーを組んでいた。

球界では語り草になっているすばらしき縁。日刊スポーツ紙面で振り返ると、初めて2人が一緒に登場したのは15年前の06年6月17日、青森・八戸での対戦だった。

当時の記事から2人の関係を振り返ります。(肩書や学年、学校名は当時のまま)

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高校球界トップレベルの戦いが、青森・八戸で繰り広げられた。光星学院50周年記念試合が17日、八戸大野球場で行われた。同校は昨夏と今春の全国優勝校と対戦。横浜(神奈川)に5-11、駒大苫小牧(北海道)に3-4(濃霧6回コールド)で敗れたが、プロ注目の4番坂本勇人遊撃手(3年)は絶好調。横浜戦で3安打、駒大苫小牧戦で本塁打を放った。

東北大会で驚異の打率8割1分3厘を記録した坂本の勢いは、そのままだった。横浜戦で3安打。センバツVの主戦左腕、相手エース川角謙投手(3年)から左方向に2安打。7回、右の本格派落司雄紀投手(2年)からも中前打を放った。2試合目の駒大苫小牧戦でも止まらなかった。2点リードされた4回2死、「突っ込まずに思い切り振った」と左翼芝生席に飛び込む豪快なアーチをかけた。

見せ場は5回。2死満塁でカウント2ボールとなり、150キロ右腕、田中将大投手(3年)が登場。ドラフト候補対決に小雨の中集まった2500人の観衆が沸いた。2人は小、中学校の同級生。小学校では坂本が投手でバッテリーを組んだ。「投げやすかった」と振り返る。旧友対決は2球ボールが続き、押し出しで終わった。坂本はマウンド方向に歩き、がっかりしたように苦笑い。5月の練習試合では全く球が見えなかったというが、この日は「見えた。好調をキープできている」と自信もついた。守備では4失策に「守りのミスがあると強いチームには勝てない。ミスをなくしたい」。強豪との対戦に刺激を受けた

○…駒大苫小牧の3番手で登場したエース田中主将は1回1/3を投げ被安打2、4奪三振と貫禄を見せた。昨春、先月に続き坂本と対戦したが「もう3度目なので特に意識はしなかった」。前日は濃霧のため飛行機が2時間飛びながらも北海道に引き返し、この日も出発が遅れた。それでもここ一番の集中力はさすが。「試合では自分もみんなも切り替えてプレーできていた」と話した。

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06年の高校生ドラフトで坂本は巨人から、田中将は楽天から1巡目指名を受けて入団した。プロ入り後、公式戦での対戦成績は通算18打数5安打。13年の日本シリーズでは計9打数3安打だった。8年ぶりの“再会”から、2人の歴史が再び動きだす。