ただの新人の開幕戦と違うで! 阪神ドラフト1位ルーキー佐藤輝明内野手(22=近大)が「10年戦士」の貫禄で公式戦デビューを飾る。26日のヤクルトとの開幕戦(神宮)に向け、25日に敵地で最終調整。疲労蓄積が心配されたが、フリー打撃で13本の柵越え打を放ち、全開をアピール。矢野燿大監督(52)が「10年目みたい」とうなる大物ぶりで初陣を迎える。

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雨上がりの神宮で、佐藤輝が特大のアーチをかけた。フリー打撃、最後のひと振り。打球はバックスクリーン下の看板に直撃した。衝撃の公式戦デビューは準備は万全だ。

「いよいよだなという感じがしています。やっぱりホームランというのが一番、野球で面白い、楽しいことだと思うので、それを出せたらいいかなと思います」

開幕戦の1発を予告。57スイングで3連発を含む13本のアーチは、強烈なデモンストレーションになった。疲労蓄積でオープン戦最終戦を欠場したが、全快をアピール。心配はご無用だ。

敵地でもノリに乗った。打撃練習中に、なじみ深い音が耳に入ってきた。大好きなアイドルグループ「ももいろクローバーZ」の曲が球場内に響く。「走れ!」に始まり、楽天田中将の今季登場曲「吼えろ」(ほえろ)など6曲。メロディーに乗って快音を連発した。「アルバム『田中将大』が流れてましたね。かけてくれてるんかなと」。ヤクルトの球団関係者によると、球場内の有線でたまたま流れたという。これも怪物スラッガーが持つ「運」の強さか。誰もが緊張する開幕戦を前に、自らのペースを失うことはなかった。

そんな佐藤輝の存在感に、矢野監督もうなる。「変わらないというか、10年目みたいなプレーやし、緊張してるんか分からないし、ある意味鈍感力というか、プラスの意味である選手」。もはやプロ1年目の選手とは思えない。10年戦士の貫禄に、頼もしさすら覚えた。「佐藤輝を見たいと思って来てくれる方もいると思いますけど、僕たち自身も楽しみ。山あり谷ありのシーズンになると思うんですけど、新人らしくぶつかっていってくれたら」と大きな期待を寄せた。

シートノックでは右翼で動きを確認。神宮は大学2年時に全国大会で本塁打、オープン戦では右翼へ特大の130メートル弾を放った。好相性かと問われ「いいんじゃないですかね。しっかり打って、相性良くしたいと思います」と意気込んだ。16年ぶりリーグ制覇、36年ぶり日本一へ。オープン戦の本塁打王がVの使者になる。「1発目なので、勝てるようにやっていきたい」。打席から目を離すな! 輝フィーバーが、いよいよ始まる。【中野椋】

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