プロ野球が、2年ぶりにファンとともに開幕した。21年シーズンが26日、セ・パ6球場でスタート。各球場で観客動員に制限をかけながらも、始球式やセレモニーが行われた。昨季は開幕が約3カ月遅れ、無観客でのシーズンインだったが、少しずつプロ野球のある日常が戻ってきた。

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寒さが残る東北に球春が到来した。楽天は本拠地の楽天生命パーク宮城で日本ハムと開幕戦を行った。今季は球団創設初の日本一に貢献した田中将大投手(32)が8年ぶりに復帰し、多くの楽天ファンが日本一再来に期待を寄せた。

8年ぶり2度目の頂点へ、戦いが始まった。昨年は6月に無観客で開幕し、有観客は7月から。2年ぶりの「春開幕」に、仙台市在住の53歳男性は「震災から10年の年に、無事に開幕できてすごくうれしい。ワクワク感が止まらない」と高揚した。しかし27日に登板予定だった田中将が右ヒラメ筋を損傷。試合復帰まで3週を要する見込みと発表され「無理してケガするよりは良いと思う。次戦に期待です」と話した。

野手陣への期待値も高い。4番浅村栄斗内野手(30)は昨季、自身初の本塁打王を獲得。移籍後2年はホーム開幕戦にアーチを描いており、金津拓弥さん(17=写真は東北題字)は「今日も打ってほしいと思って」と、背番号3のユニホームを着用。そして「ベストナインを取ってほしい。山崎武司さんの球団最多本塁打(43本)を超えてほしい」と量産を願った。

迎える側も準備万全だ。球場三塁側の飲食店「森のキッチン」は、アクリル板を通しての接客と手袋の着用を徹底。料金決済時は従業員が消毒スプレーをして、カード類を受け取るように心がける。昨年は19年と比較して売り上げが80%減。さらに宮城県・仙台市緊急事態宣言と営業時間短縮の協力要請で、しばらく午後9時までの営業となる。阿部裕希店長(32)は「スタジアムで感染したということがないように、安心安全で野球観戦ができる1年間にしたい。お客さんにはホームで72試合、フルで見てほしいですね」とシーズン「完走」を祈った。【相沢孔志】

○…1万人を上限とした神宮球場には、16時の開門前からファンが列を作った。始球式に、東京五輪カヌースラローム男子カナディアンシングルの日本代表の羽根田卓也(33)が登板し、盛り上げた。スピーカーから応援歌が流れ、ヤクルトに点が入ると“東京音頭”。歌うことはできないが、スタンドには多くの傘が舞った。

○…春の陽気で、ペイペイドーム周辺の桜も満開近くまで咲いた。密を避けるために、通常より1時間早く試合開始3時間前の開場だったが、多くの人が列を作っていた。観客上限はオープン戦同様の1万人。声援を送ることはできないが、手拍子での応援を促すビジョン演出の工夫もあり、初回に今宮が先制2ランを放つとひときわ大きな拍手が球場全体に響いた。