阪神糸原健斗内野手が3ランを含む2安打3打点と勝利をたぐり寄せた。初回1死からフェンス直撃の三塁打でチャンスメークし、直後にマルテの犠飛で先制のホームイン。さらに3回1死一、二塁でフルカウントから甘く入ったスライダーを振り抜いた。右翼スタンドに飛び込む3ランでリードをさらに広げた。

「もらったミスだったので、絶対につけ込もうと」。近本が相手失策でチャンスを広げた直後に、試合の流れを呼んで効果的な1発を放った。ベンチ前では小指と人さし指を立てて両手を前に出す、糸井伝授のポーズも初披露。チームの一体感を生み出した。

マルチ安打で打率4割6分2厘。開幕から6試合連続安打と絶好調だ。矢野監督も「ランナーはかえしてくれるだろうとは思っていたけど、最高の形でね。ムード的に重たいのが楽になった。序盤のあの3点は大きいね」と評価した。

昨年はけがもあり、63試合の出場にとどまった。「去年、めちゃくちゃ悔しい思いをしているので、今年にぶつける。チームに貢献できるように頑張りたいです」。今年から矢野監督に「名誉キャプテン」に指名された背番号33がチームを支える。【林亮佑】