コロナに苦しんだ主砲がコロナに苦しむチームを救った!! ヤクルト村上宗隆内野手(21)が決勝3号2ランを放ち、3連勝で勝率5割復帰に導いた。

0-0の6回1死一塁。巨人野上の3球目を右翼席中段へ突き刺した。現在チームはコロナ禍に見舞われ、感染が判明した西田に加え、濃厚接触者に認定された青木、内川、川端が自宅待機の苦しい状況。村上自身も今年1月にコロナに感染し、春季1軍キャンプでは別メニュースタートの悔しさを味わった。開幕してからも不調に苦しんでいたが、勝負どころの一振りで試合を決めてみせた。

三度目の正直弾だ。1打席目、2打席目とも野上の内角攻めに空振り三振。迎えた第3打席、カウント1-1からの3球目も内角スライダーだった。待ってましたとばかりに捉えた打球は一直線に右翼席へ。「(先発)小川さんが頑張っていたので何とか点数を取りたいと。すごくいいホームランになったと思います」と自画自賛した。

今年1月に自主トレ先の宮崎でコロナに感染し、ともに練習していた青木、西田ら濃厚接触者が2週間隔離となっていた。チームに迷惑をかけた分はシーズンでかえすしかない。「今はホントに青木さんや内川さんがいない中で、僕がしっかりしないといけないなと思っているので。今日の1本を励みに明日からまた打ち続けたいと思います」。不動の4番の自覚を胸に、今季もアーチを増産していく。【鈴木正章】