巨人のエースが復帰戦を勝利で飾れなかった。足の違和感を訴えて3月30日に離脱した菅野智之投手(31)が、最短10日で先発マウンドへ。初回に広島菊池涼と鈴木誠にソロ本塁打を浴びて2点を先制されたが、表情を変えずに右腕を丁寧に振った。150キロ超の速球こそなかったが、2回以降はゼロを並べた。一塁ベースカバーに3度入るなど離脱の影響を感じさせることなく7回で111球。6回3失点だった3月26日のDeNAとの開幕戦に続いて勝利は手にできずに初黒星を喫したが「久しぶりの登板で最初バタバタしてしまいましたが開幕戦よりはいい投球ができたと思うので、また次につながると思う」と手応えをつかんだ。

菅野の好投に、打線が報いることができなかった。先頭打者が6度も出塁し、3イニングで無死一、二塁の絶好機をつくった。だが、あと1本が出ない。今季最多の11残塁で2度目の無得点負け。28年ぶりに11試合連続の3得点以下と、援護できずに沈黙した。

たった1日で勝率5割に逆戻りした。それでも原監督は「1発は食らいましたけど、いい感じだと思います。粘りも出てきているしね」と菅野を評価。打線にも「完封はされましたけど、だいぶ動き始めてきていますね。最後の詰めの部分だろうね」と、覚醒の兆しを見いだした。【浜本卓也】

◆菅野の今季開幕戦 4年連続7度目の開幕投手として、DeNA戦(東京ドーム)に先発。初回に3点の援護点をもらうも、2回に昨季までの同僚でもある田中俊に犠飛、さらに桑原への押し出し四球で1点差に。3回には再び田中俊に同点打を許した。6回3失点で勝利投手の権利を得たが、チームは9回に追い付かれて白星はつかず。球団記録を更新する開幕戦通算5勝目とはならなかった。

▽巨人宮本投手チーフコーチ(菅野について)「本当に粘り強く投げてくれた。ランナーを出そうが点を与えないという執念を感じましたね。柱になってやってもらいます」

▽巨人元木ヘッドコーチ(打線に)「つながりも出てきているけどあと1本。投手陣には本当に申し訳ない。一番悔しいのは選手。その奮起を待っているね」

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