広島新外国人のドビーダス・ネバラスカス投手(28=パイレーツ)とカイル・バード投手(28=レンジャーズ)が26日、マツダスタジアムで入団会見を行った。両投手ともに9日に来日し、2週間の自宅待機を経て、チームに合流した。リトアニア出身初のMLB選手のネバラスカスは先発、バードは中継ぎで起用される見込み。27日から2軍の練習に参加する予定だ。

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金髪をピンッと立たせ、ほおから顎にかけて整ったひげを携えたリトアニア戦士が、待ちに待った入団会見で鼻息を荒くした。「非常に興奮しています。やっとこちらに来られてみんなの顔を見られた。こうやって記者会見に臨めていることを非常に光栄に思います」。新型コロナウイルスの影響で約3カ月来日が遅れた。ネバラスカスはようやくスタートラインに立てた喜びを、第一声に込めた。

野球がマイナースポーツというリトアニアで生まれ育った。「バスケットボールがすごく有名で、街がきれい。国民として誇りに思ってます」と母国について熱く語った。父親が野球の経験者だったことがプレーするきっかけだという。17年にはMLB初の同国出身選手としてメジャーデビューを果たした。自身が数少ない同国出身のプロ野球選手ということもあり「自分が活躍することで、野球のプロモーションになれば」と母国に野球を普及させたい思いも持つ。

身長190センチ、102キロの巨体から、最速157キロの直球を投げ込み「真っすぐで押していくタイプ」と自負する。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップを操る。来日前は「肩の強度をしっかり上げる練習を日々続けていた」と母国で週6日のペースで1日2、3時間練習を行い、週2回ブルペン投球を行うなどして準備を進めてきたという。

ネバラスカスは先発での起用が検討されている。この日マツダスタジアムを訪れた佐々岡監督は「役割は伝えた。ここまで体調は良いということで。明日(27日)からはファームでしっかりとやってほしい。先発なら投球回を増やしてもらう。(バードを含め)助っ人として期待をしている」と話した。助っ人右腕は「いただいた役割の中で、誠心誠意ベストを尽くす。そのことだけに集中したい」と力を込めた。

ニックネームは「ネバ」。リトアニア出身では初のNPB選手として、今度は日本で花を咲かせる。【古財稜明】

◆ドビーダス・ネバラスカス 1993年1月14日生まれ、リトアニア出身。6歳頃から野球を始め、09年にパイレーツに入団してリトアニア出身初のMLB選手となる。17年にはメジャー昇格も果たした。昨季はパイレーツで17試合に登板し、0勝3敗、防御率7・11。メジャー通算76試合で1勝4敗、防御率6・81。契約金2750万円、年俸6875万円プラス出来高(金額は推定)。背番号99。190センチ、102キロ。右投げ右打ち。

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