節目の記録を、代名詞のフォークで作った。

オリックス能見篤史投手兼任コーチ(41)が3点リードの9回に登板。先頭のレアードを空振り三振に仕留め、NPB史上57人目となる1500奪三振を達成した。

「投げていれば、いつかは…と。特に気にはしていなかったです。(奪三振は)捕手との共同作業。捕手に助けられている部分もある。僕だけがクローズアップされますが、キャッチャーなしには(到達)できない」

今季からオリックスに加入し、実働17年目。阪神時代にバッテリーを組んだ歴代の捕手陣に感謝した。

記念のボールには“勲章”が刻まれている。記念球は「かばんの中に入っています。しっかり泥の付いたね」と、決め球のフォークで奪った三振に胸を張った。1500個目の三振を取った際にボールを変更。球団スタッフの配慮もあって手元に戻り、ウイニングボールは田嶋に渡した。「せっかく頂いたので(家に)飾ります」と自宅に持ち帰り、家族に披露する。

平野佳、ヒギンスの離脱で守護神不在の中、41歳左腕が輝く。9回を締め、2セーブ目。中嶋監督は「(記録に)あと1個だったよね。良かった、良かったです」と顔をほころばせた。

能見は、自身の記録よりも「育成&勝利」を追求する。7回は23歳村西、8回は24歳富山が本塁を踏ませない投球を見せ「1点差、非常にしんどいところ。しっかり頑張ってくれたので良かった」とねぎらった。若手でつなぎ、日替わり守護神の能見へ。頼りになるオジサンがいる。【真柴健】

▼通算1500奪三振=能見(オリックス) 8日のロッテ8回戦(ZOZOマリン)の9回、レアードを空振り三振に仕留めて達成。プロ野球57人目。初奪三振は阪神時代の05年4月3日のヤクルト3回戦(大阪ドーム)で青木から。41歳11カ月での達成は07年小宮山(ロッテ)に並ぶ最年長記録。

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