「伝統の一戦」が、15日の試合で通算2000回目を迎える。1934年(昭9)創設の巨人と35年創設の阪神は、日本野球界における「永遠のライバル」として幾多の名勝負を繰り広げてきた。対戦成績は巨人の1093勝834敗71分けで、今季は3勝3敗と伯仲している。首位阪神と2位巨人のゲーム差は3・5。14日からの巨人阪神3連戦(東京ドーム)の第2戦で迎える節目の一戦を前に、両球団の歴代キャップ8人の「マイ ベスト 伝統の一戦」をはじめ、日刊スポーツが選出した名場面をお届けします。(記録は2021年5月11日現在)

◆00年4月13日(甲子園)

阪神の対巨人600勝目は「弱者が強者を倒す」を説いた“ノムラの考え”の真骨頂だった。1点リードの8回表、野村監督が代打後藤のカウントが2-2になると、藪から松井キラーの左腕遠山にスイッチ。すると長嶋監督が後藤を村田善に代えて左飛。代打元木の登場で、変則右腕の伊藤敦をつぎ込み、遠山を一塁に。9回は4番松井に打席が回るのを想定し、遠山を一塁に残したまま、守護神ミラーで究極の逃げ切り。野村、長嶋両監督が火花を散らした駆け引きだった。【00、01年・寺尾博和】

巨人-阪神15日に通算2000試合 歴代キャップのベストゲーム―>