「3・5番」が連日の大仕事! 楽天島内宏明外野手(31)が3試合連続の適時打を放ち、勝利に大きく貢献した。2点を先制された直後の4回無死一、二塁、西武ニールから右翼線へ同点の2点適時三塁打をマークし、試合の流れを引き戻した。好調の3番浅村の後ろで得点圏打率3割8分5厘の勝負強さを発揮。石井GM兼監督が「3・5番です」と評価する好打者が、打点をリーグトップの30まで積み上げた。

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島内が一振りで流れを変えた。2点を追う4回無死一、二塁。西武ニールの6球目、内角高めツーシームを右翼線へ同点の2点適時三塁打。「試合前に安楽に『振りが鈍いですね』と一言いただいたんで、その鈍いスイングで打ちました。安楽、お前と違ってスイング鈍くてごめんな。明後日から4番安楽! 以上」と真顔でコメントした。

「得点圏」で存在感を発揮する。打率2割6分4厘ながらチャンスでは3割8分5厘。当人は日ごろから「4番は好きじゃない」と公言し、今月3日からのソフトバンク戦でも「なるべく4番は打ちたくない。4番じゃなかったらもっと打ってると思います。これを(石井GM兼監督が)聞いて明日何番になってるか楽しみ」と話していた。一方の石井GM兼監督は「島内? 4番じゃないです。3・5番だから」とニヤリ。その後も4番で結果を残す島内は指揮官の言葉を伝え聞くと「ちょっとずるいですね、それは。うまいなと思いますね」と苦笑い。機能している「3・5番」については「いいところにいるなと。4番という感じで打席に立つなという感じだと思うんですけど」と、自らの役割を認識している。

30まで積み上げた打点については「あまり意識しすぎたら逆に逃げていきそうな感じがするので、そこまで意識せずに。チャンスになったらしっかりリラックスした状態で打席に入って、ランナー返したろという気持ちで入っている」。これからも持ち場の「3・5番」で、勝利に貢献していく決意だ。【鈴木正章】