天理大がエース井奥勘太(4年=立正大淞南)の3連投(前日は中継ぎ)で3季ぶり20回目のリーグ優勝を成し遂げた。

3日間で237球。チームのために腕を振り続けた。3連投について井奥は「オープン戦ではあるが、公式戦では初めて。疲れを感じるタイプではない。小柄だけど(体は)強い」とたくましいピッチングを見せた。最遅105キロのカーブやスライダーを低めに集め、2回の3者連続を含む9奪三振。7回2死一、二塁の場面ではこの日最速139キロの計測に「ピンチでギアを上げた」。招いたピンチはわずかに2度。甲南大打線を3安打と寄せ付けなかった。94球完封の井奥に藤原忠理監督(55)は「大エースに成長してくれた。バッテリーが球数を少なく、うまく配球した」と称賛した。19年秋以来のリーグ優勝に同監督は「今回の優勝は格別。(部活動停止などで)心が折れても仕方ないが、(選手たちは)優勝を信じて戦えた」と、選手の気持ちの強さを評価。6月7日から始まる全日本大学野球選手権(神宮、東京ドーム)に向けては「うちは失点が少ないチーム。機動力を生かして戦う」と、阪神大学野球では06年大体大以来の全国制覇を狙う。【前山慎治】