広島が8日ぶりの実戦で4点差を追い付き、引き分けた。先発床田が2回までに4点を失い、コロナ禍の影響で急きょベンチ入りが19人に減った西武に主導権を握られた。しかし、18日巨人戦以来の実戦復帰となった坂倉は2回に適時打で1点を返し、7回は同点犠飛など3安打2打点と奮闘。緊急編成された打線が14安打で辛うじて4点を奪い、ドローに持ち込んだ。佐々岡真司監督は「よく追いついた。今こういう状況で、チーム一丸となって戦うということで、コツコツとやってくれた」とねぎらった。

新型コロナウイルスの陽性者が続出したことで、21~23日の阪神3連戦、25、26日の西武戦の計5試合が延期に。22~26日の個別練習を経て、この日からチーム活動を再開させた。試合中もベンチ内は全員がマスクを着用。田中広にいたっては、感染予防のため攻守でマスクを装着するなど、異例の光景がマツダスタジアムに広がった。

菊池涼、鈴木誠ら主力を欠いた中で苦しい戦いは続く。坂倉は「僕ら残っている人たちでやらないといけない」と引き締めた。チームが束となって全員野球で戦っていくしかない。【古財稜明】