復活の兆しを見せた。オリックスの助っ人アダム・ジョーンズ外野手(35)が、2点を追う8回1死一、三塁から反撃ののろしをあげた。

ガムをかんでリズムを取り“全集中モード”で巨人の救援左腕、中川の内に入ってきた128キロスライダーを捉え、ライナー性で左前に適時打を運んだ。

「チームのために、なんとか貢献したいと思った。いい結果になってくれてよかったよ!」

本拠地・京セラドーム大阪では4月22日西武戦以来となる観客を入れての試合。一塁ベースで4899人の観衆から温かい拍手を浴びた。海を越えてきた助っ人が打線を刺激し、2死となって代打伏見の右前適時打で同点。続く福田が勝ち越し左前適時打を放ち、ライブを待ちわびたファンに興奮を届けた。

MLBで282発を放った“本物”の助っ人は、日本の生活も楽しむ。休日は家族で着物で散歩したり、愛妻と息子4人で箸を持ち、しゃぶしゃぶも食べる。試合の移動中や“おうち時間”では語学アプリをダウンロードし、日本語を必死に覚える姿もある。13年、17年のWBC米国代表で、今回出場が決まった東京五輪にも「決まってうれしい。常にコンタクトは取っている。健康でパフォーマンスをすることで選ばれれば」と意欲たっぷりだ。

9回に追いつかれてのドロー。中嶋監督は「完全な負けゲームをあそこまで持っていけたのは良いこと」と8回の逆転劇を褒めた上で、「最後、K(-鈴木)にも申し訳なかった。(中堅福田が)取れたアウトではあったと思うので…」と反省も忘れなかった。【真柴健】

▽オリックス山岡(先発し7回7安打2失点。12三振は自己最多) 試合の入りに打たれてしまうと、相手に流れを与えてしまうことになる。今日は内容うんぬんというよりも、初回の先頭に許してしまったホームランがすべて。

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