右肘靱帯（じんたい）断裂から復活を目指す日本ハム斎藤佑樹投手（33）が昨年10月16日のイースタン・リーグ巨人戦（ジャイアンツ）以来、269日ぶりの実戦マウンドに立った。中継ぎとして6回から登板し、3者凡退。投球数は9球。最速は132キロ。試合後、リハビリ時の心境やファンへの感謝の思いも明かした。
－ケガをしてから、ここまでを振り返って。どんな期間と感じていたか
斎藤 去年、肘の痛みが出て、野球を辞めなくちゃいけないと思ってから今日に至るまでは、野球をやらせてもらっていることの感謝を毎日感じていました。今日あらためて、こうやって試合に投げられたのは、もちろんチームが戦っている時期ではあるんですけど、僕自身は幸せに感じました。
－ブルペンからマウンドへ向かう時は同僚やコーチ、スタッフから拍手で送り出された時の気持ちは？
斎藤 もう、その時はスイッチが入っていたので。久しぶりに試合に入っていくというのを思い出した感じでした。
－実際にバッターと対峙した時の気持ちは
斎藤 バッターと対峙した時はもう、シンプルにバッターを抑えることしか考えていなかったですね。
－スタンドのファンからの声援はどうだったか
斎藤 こんな状況になっても応援し続けてくださる方がいるのは、とってもうれしいことですし、その方たちのためにも投げたいと思ってやってきたので。今日もありがたいなと思って投げていました。
－投げた後は笑顔も見えた。どんな気持ちだった？
斎藤 やっぱうれしいという気持ちはもちろんあるんですけど、さっきも言ったように野球をやっている喜び。プロのバッターを3人だけでも抑えられたことは、とてもうれしいことだなと。それは素直に、今日1日はかみしめました。
－次のステップへ向けては？
斎藤 もう次からは、早く1軍に上がれるようにバッターを抑えていくことしかないと思うので。どんな形でも貪欲にバッターを抑えていきたいと思います。
－今日のボールのスピード、変化球のコントロールは自分の中での手応えは
斎藤 そうですね、欲を言えば、もっとスピードを出したかったですし、ボール先行の場面もあったので、もっとストライク先行でいきたかったんですけど、それも全て含めて0点で抑えることが大事だと思う。そういう意味では、これからもどんな手を使ってでも抑えていきたいなと思いました。
－登板後に監督、コーチとお話は？
斎藤 みなさんそれぞれ温かい言葉。「おかえり」という言葉であったり「また次も頑張ろう」という言葉をかけてもらいました。
－今日は9球だったが、今後は球数を増やす？
斎藤 そうですね、まあずっとシート打撃とかでも、もっと球数を投げていたので、まだまだ余力はあると思います。
