<阪神2-10DeNA>◇25日◇京セラドーム大阪

DeNA牧秀悟内野手(23)がプロ野球史上初の、新人でサイクル安打を記録した。

 

この日の4安打すべてが中堅から右方向と、広角打法が持ち味の牧だが、試合前から広い視野を鍛えている。ほぼ毎試合行うルーティンが、永池恭男内野守備走塁コーチと行う練習。2人は正対。2つのボールを同時に上げて、両手で1つずつをキャッチする。まるでサーカスのジャグリングのような練習は、宜野湾キャンプの終盤から始めた。同コーチは「目の訓練になるので」と効果を語る。

下半身強化も並行している。腰を落とした体勢で、体の両側に振られたボールをバックハンドで捕球する。きつい練習だが、68センチもある太ももを震わせながら耐えている。7月は腰痛もあり月間打率1割9分4厘と調子を落としたが、8月は同5割2分6厘と復調。目と体を鍛え、夏場に調子を上げてきた。将来の目標は侍ジャパン入り。東京五輪で大学代表で同僚だった広島森下らに刺激を受けた。今は土台をつくっている。【DeNA担当=斎藤直樹】