阪神中田賢一投手(39)が今季限りで現役を引退することが27日、分かった。

近日中に引退会見を行う予定。中田は19年オフに無償トレードで阪神に移籍。先発の一角として期待されたが、3試合に先発し0勝2敗に終わった。オフには減額制限を超える50%減の年俸1750万円でサイン。「なんとか、こうやって残していただいた。先発、中継ぎ、自分の中ではこだわらず、行けと言われたところで、喜んで行きますというスタイルで」と不退転の決意で挑んだ。

高知・安芸での2軍キャンプ中の2月14日の投内連係プレーの練習中に左ふくらはぎを痛め、出遅れた。だが、その後はイニング数を伸ばし、4月18日の2軍広島戦(鳴尾浜)で今季初先発。その後は1軍の先発のバックアップ要員として、先発で投げ続けたが1軍から呼ばれることはなかった。2軍がウエスタン・リーグ優勝を決めた9月24日オリックス戦(甲子園)で先発し3回2/3、54球、4安打、3失点で降板。これが公式戦での最後の投球となった。

北九州市大から04年ドラフト2巡目で中日に入団。13年オフにFAでソフトバンクに移籍。2018年には史上136人目の通算100勝を挙げた。先発、中継ぎで通算297試合に登板。100勝79敗1セーブ、16ホールド、防御率3・75。「暴れ馬」と呼ばれ剛球で真っ向勝負してきた右腕がユニホームを脱ぐ。