8回の男と守護神が執念の「ダブル回またぎ」で、阪神が接戦をものにした。

阪神岩崎優投手(30)が、いつもの持ち場「8回」より、1イニング早い7回にマウンドへ。先頭の青木は痛烈な当たりも一塁手マルテの好捕で一ゴロ。山田、村上は直球で連続空振り三振に仕留めた。

8回はオスナを二ゴロに仕留めたところで、守護神ロベルト・スアレス投手(30)にバトンを渡した。

スアレスもわずか6球で2アウトを奪ったが、ピンチは最終回に待っていた。2イニング目の先頭川端を遊撃への内野安打で出すと、1死一塁から塩見の右前打でピンチを広げ、さらに遊撃手山本の失策で1死満塁と絶体絶命の場面。それでもスアレスは冷静に山田を二飛、最後は4番村上を初球の159キロ直球で投ゴロに仕留めた。

岩崎は今季55試合目、スアレスは登板56試合目で、ともにこれが今季初の回またぎ。前夜に自力優勝の可能性が消滅し、絶対に負けられない一戦。クールなリリーフ陣が熱い投球を見せた。