「1番・遊撃」で初めて内野手で先発出場した中日根尾昂内野手(21)が、1点を追う5回2死二塁で貴重な同点打を放った。

ヤクルト石川の3球目、132キロの直球を捉えると打球は中前へ。「ずっとショートで出てチームの勝利に貢献することが目標だった。チャンスをいただけてうれしかった」と声を弾ませた。

18年甲子園春夏連覇を決めた大阪桐蔭時代の投手、野手の二刀流を捨て、遊撃1本で中日へ。今季開幕1軍入りを果たすも、強肩を生かす狙いで外野手起用が続いた。だが打撃が上向かず2軍落ちし、前日15日に約3カ月ぶりに1軍に復帰。その初戦で目標の1つをクリアし、表情が緩んだ。

一方で8回2死一、二塁では空振り三振。7回の守備では、青木の三塁側ファウルゾーンのフェンス際の飛球を捕りきれなかった。「全く満足していないです。来年やり返す気持ちを持ってしっかり取り組みたい」と気を引き締めた。

来季の監督に、OB立浪和義氏(52)に球団から就任要請が出されたばかり。新生ドラゴンズの主役への飛躍が期待される若竜は「与田監督に引き当てていただきドラゴンズに来たので、今シーズンのことしか考えていません」と、今季残り4試合に集中する。【伊東大介】

 

▽中日ビシエド(5回に勝ち越しの左前2点適時打) フルカウントだったので、ゾーンを少し広げてコンパクトに打とうと思っていた。うまく打つことができてよかったよ。