広島は5日、新外国人ライアン・マクブルーム内野手(29=ロイヤルズ)との契約締結を発表した。契約金30万ドル(約3300万円)、年俸70万ドル(約7700万円)プラス出来高。今季、3Aで打率2割6分1厘、32本塁打、88打点の長距離砲。前日に発表された先発候補アンダーソンに続く、来季に向けた2人目の助っ人獲得となった。佐々岡カープの課題である得点力不足を解消するキーマンとして中軸が期待される。

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来季の佐々岡カープの命運を左右する野手助っ人が発表された。190センチ、99キロのがっちりした体格から今季3Aで32本塁打を放った長距離砲、マクブルームだ。前日発表された先発候補のアンダーソンに続き、来季の中軸候補の獲得にも成功。今季、一発長打の飛び道具に欠いた広島打線の救世主として期待される。

「日本という素晴らしい国でプレーできる機会を与えられたことに、とても興奮しています。広島のファンの方々に優勝を届けるためにプレーすることを待ち遠しく思っています」

新助っ人は球団を通して、来日に向けた意気込みを発表した。今季はメジャー出場7試合にとどまったが、昨季は36試合で6本塁打を放ち、長打率5割6厘。今季も3Aでは東地区で7位の長打率5割2分4厘を残した。今季、広島はリーグトップのチーム打率を残す一方で、123本塁打、長打率3割2分4厘はいずれもリーグ4位だった。長打力不足は得点力不足の一因で、パンチ力こそチームが求めていたものだった。 今季はクロンやメヒアといった外国人選手の不振も大きく響いた。今季セ・リーグを制したヤクルトは外国人野手2人が打線の層を厚くし、2位阪神も外国人選手が中軸を担った。広島も3連覇時にはエルドレッドが打線を支えていた。一発長打は得点力アップに直結するだけでなく、打線を勢いづける効果もある。「McBroom(マクブルーム)」の「Broom」は“ほうき”を意味する。その名の通り、来季は塁上にたまった走者を一掃する打撃が期待される。【前原淳】

◆ライアン・マクブルーム 1992年4月9日生まれ、米国出身。14年にブルージェイズに入団。ロイヤルズに移籍した19年に初のメジャー昇格を果たした。今季は7試合8打数2安打も、3Aでは打率2割6分1厘、32本塁打、88打点。メジャー通算66試合、打率2割6分8厘、6本塁打、16打点。ポジションは一塁と外野。190センチ、99キロ。左投げ右打ち。