ロッテの1年が壮絶に終わった。最後は、9回のマウンドで腕を振り続けた益田直也投手(32)がまさかの3連打を浴びた。1点のリードを守りきれず、日本シリーズ進出の可能性が消滅。井口資仁監督(46)は「うちの守護神なんで、しょうがないです」。責めることはなかった。

2戦連続で無得点に終わった。荻野、和田の盗塁王コンビを1、2番に据えて先制点にも絡んだが、試合中盤の沈黙が響き、最後は1点を守りきれなかった。「優勝と2位の違いなのではないかなと思います」。

得点数こそリーグ1位も、打率は2割3分9厘にとどまった。春季キャンプから安田、藤原、山口が強化指定され、松中臨時コーチらが下半身主導の打撃を指導し続けた。それぞれ輝く時期はあったものの、レギュラー獲得には至らず。3人とも最後の試合はスタメンにいなかった。「そんなに簡単に結果が出るものじゃないので、辛抱強くやるしかないと思います」。レアード、マーティン頼みから脱却できなかった。

2年連続2位ながら昨季はソフトバンク、今季はオリックスにCSで戦力差を見せつけられ、1つも勝てなかった。「2年連続でファイナルで負けて、ここも自分たちの力で勝ち上がっていかないといけないと思います」。日本一は決して近くない。それが現実だ。井口監督が就任し、来季で5年目になる。もう2位はいらない。休日は帰京のための1日のみ。14日から、チーム内の厳しい戦いが始まる。【金子真仁】